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認知症高齢者実態調査:富山大学(2019.6.13)

 富山大学地域連携推進機構は、富山県が実施した富山県認知症高齢者実態調査の追加分析を行い、高齢者の歯の喪失に関する新たな知見を発表しました。実態調査の対象者は県内の65歳以上の高齢者の0.5%を無作為抽出した1537人のうち同意の得られた1303人。残存歯のない275人と残存歯がある898人の合計1173人を対象に、残存歯の有無と、教育歴や生活習慣病などとの関連性を評価しました。
 その結果、喫煙、糖尿病、骨粗鬆症は歯の喪失リスクを増加させることがわかり、短い教育歴や肉体労働の職歴も歯の喪失リスクが高いことがわかりました、歯の喪失は噛む力が弱まることで少食や偏食などによる栄養不良の原因となり、その結果として筋力が低下するなど虚弱になりやすく、高齢期におけるQOL(生活の質)を低下させます。認知症を予防する意味からも歯の喪失を予防することが重要と考えられます。