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インスリン抵抗性がアルツハイマー病のアミロイド蓄積を促進:東京大学(2019.4.15)

 東京大学の研究グループは、2型糖尿病のインスリン抵抗性がアルツハイマー病の脳のアミロイド蓄積を促進するメカニズムを解明したと発表しました。2型糖尿病がアルツハイマー病発症のリスクとなることから、2型糖尿病でよくみられるインスリン抵抗性がアルツハイマー病の発症を促進する可能性が予測されてきました。
 研究グループは脳にアミロイドβが蓄積するモデルマウスを用いて、高脂肪食によって誘発されたインスリン抵抗性と、インスリン抵抗性による影響を比較解析しました。その結果、インスリンの低下作用ではなく、インスリン抵抗性発症の要因となる代謝ストレスがアミロイドβの脳内除去速度を低下させて、蓄積を促進することを示しました。また、食事制限によって、脳のアミロイドβの蓄積は可逆的に抑制できることを明らかにしました。