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進行性核上性麻痺患者の生体脳に蓄積するタウを可視化:量子科学技術研究開発機構(2019.3.28)

 量子科学技術研究開発機構は、千葉大学と共同で、運動と認知機能の障害が急速に進行する進行性核上性麻痺患者の生体脳に蓄積するタウを可視化して、蓄積量が神経症状の重症化と関連すること、タウ蓄積が見られる脳領域の広がりが客観的な指標となることを明らかにしたと発表しました。
 進行性核上性麻痺は40歳以降、平均60歳代で発症して大脳基底核、脳幹部、小脳の神経細胞が減少して、転びやすい、下方を見ることが難しい、しゃべりにくい、飲み込みにくいなどの症状がみられる疾患です。進行が早く、早期から寝たきりになるため、新しい診断法や治療法の開発が切望されている神経難病です。
 進行性核上性麻痺患者は前頭頭頂葉、大脳基底核、脳幹部、小脳などにタウ蓄積が認められることから、脳内蓄積の評価が病期の客観的な評価指標となることを示唆するものとなっています。