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日本人の軽度認知障害からアルツハイマー型認知症への移行に血清カルシウム低値が関連:東京大学(2019.3.4)

 東京大学は、同大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻の佐藤謙一郎大学院生と岩田淳講師が、軽度認知障害からアルツハイマー型認知症への移行に血液中のカルシウム値が低いことが関連することを新たに見出したと発表しました。
 ものわすれを主症状とする軽度認知障害の被験者234人の認知機能を最長3年間観察したところ、約半数の被験者が3年のうちにアルツハイマー型認知症に移行・進行していることが確認されました。移行に関与する因子を検討した結果、血液中のカルシウム値が正常範囲ながらも低めであることが見出されました。脳内の神経細胞の活動に影響を与える、それに伴って脳内のアミロイドβの蓄積が促進されるなどの機序が想定されています。