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認知症と腸内細菌の関連性:国立長寿医療研究センター(2019.2.2)

 国立長寿医療研究センターは、認知症と腸内細菌の状態に関連があることをイギリス科学誌電子版に発表しました。日本人を対象にした論文は初めてで、腸内細菌の状態が認知症の要因になるかについては確認されておらず、今後の検証となっています。
 2016年3月から2017年3月に記憶力低下などで同センターのもの忘れ外来を受診した人のうち69〜81歳の128人を調べました。34人は認知症、94人は認知症でないと診断されています。全員の便を採取して、腸内細菌の特徴でタイプ分けしたところ、認知症でない人は常在細菌を多く含むタイプが42人と多く、認知症の人は種類のわからない細菌が多いタイプが29人でした。年齢や性別の影響を除いて解析したところ、常在細菌の多いタイプの認知症リスクは他のタイプの10分の1、種類不明の細菌が多いタイプのリスクは他の18倍と判明しました。