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1日に歩く時間が長い人ほど認知症になりにくい:東北大学研究グループ(2018.12.12)

 東北大学の研究グループは、宮城県大崎市の65歳以上の住民1万3990人を対象に、1日の歩行時間で30分未満、30分〜1時間、1時間以上の3グループに分け、2007年から6年にわたって認知症になった人の数を調べました。その結果、1時間以上のグループで認知症になった人の割合は、30分未満のグループと比べて28%少なく、30分〜1時間も30分未満よりも19%少なく、歩行時間が長いと認知症になりにくい傾向がみられました。
 この傾向を厚生労働省の国民健康・栄養調査の結果から、歩く時間の長さと認知症のなりやすさの関係を試算したところ、30分未満、30分〜1時間のグループが歩行時間を延ばして、それぞれ1段階上のグループに移動した場合には、認知症になる割合が14%抑えられることがわかりました。そして、65歳以上のすべての人が1日に1時間以上歩いた場合には、日本全体で認知症になる割合が18%抑えられる計算になります。