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特定地域に多発する認知症の脳内メカニズムを解明:三重大学(2018.12.10)

 三重大学は、千葉大学、量子科学技術研究開発機構などと紀伊半島南部に多発する認知症(筋萎縮性側索硬化症/パーキンソン認知症複合)の研究において、脳内に蓄積するタウタンパク質が、もの忘れを含むさまざまな症状の原因になり得ることを明らかにしたと発表しました。
 この研究では、紀伊の患者6名、健常高齢者13名を対象に、生体でタウを可視化する薬剤を用いてタウ蓄積が多い部位を調べたところ、患者は全霊で広範な脳領域にタウ蓄積が多いことが明らかになりました。脳の各領域におけるタウ蓄積と、認知機能障害、運動障害の重症度との関連を調べたところ、前頭葉、側頭葉、頭頂葉のタウ蓄積が多いほど認知機能障害が重度となり、前頭葉のタウ蓄積が多いほど認知機能障害に関連する精神症状が重度となっていました。