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前臨床期アルツハイマー病の特徴を発見:東京大学(2018.12.3)

 東京大学大学院医学系研究科の研究グループは、アルツハイマー病の病理学的変化は始まっているものの認知機能障害を発症していないプレクリニカルAD(前臨床期アルツハイマー病)が日本人の高齢者の2割程度を占めていることを発表しました。日本人を対象としたデータを用いて調べたところ、60〜84歳の認知機能正常高齢者の22.6%がプレクリニカルADに相当していました。
 プレクリニカルADの被験者の認知機能は正常範囲にあっても、ミニメンタル検査や論理的記憶検査などの基本的な認知機能検査を半年から1年ごとに反復して行うと、学習効果の喪失という形で異常が検出されることが示されました。また、プレクリニカルADの中でも進行した病期では、遂行機能課題においても学習効果の喪失が検出される傾向がありました。