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脳の血管障害を血流の拍動から予測:宮城教育大学・東北大学(2018.11.29)

 宮城教育大学(保健管理センター:橋本潤一郎教授)と東北大学大学院医学系研究科腎・高血圧・内分泌学分野:伊藤貞嘉教授)の研究グループは、脳MRIで検出される白質病変を引き起こす新たな機序を解明したと発表しました。
 大脳白質病変は認知障害や脳梗塞の危険因子で、高血圧患者の頸動脈血流波形を超音波で調べ、収縮後期の血流拍動が増大するほど白質病変が増加することを発見しました。大脳の微小血管障害の現れである白質病変の多くは加齢や動脈硬化に伴って発症しますが、原因は明らかではありませんでした。今回、大動脈硬化や血圧反射波の増大に伴って頸動脈血流の収縮後期拍動が増加すると、脳微小血管内で血流拍動が増加して血管が障害され、白質病変が出現することが明らかにされました。