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短時間の軽運動で記憶力が高まる:筑波大学(2018.9.26)

 筑波大学などの共同研究グループは、ヨガや太極拳のような軽運動を模した超低強度運動が脳の海馬を中心とした記憶システムを活性化し、記憶力を向上させることを人間を対象とした試験において初めて明らかにしました。
 この研究では、健康若齢成人36名を対象に、超低強度運動を10分間行った直後と安静後に記憶課題に取り組んだ際の脳の活動を最先端の機能的MRI技術を駆使して高解像度で可視化して比較を行いました。その結果、超低強度運動が海馬を活性化し、特に海馬歯状回を中心とした記憶システム全体を上方制御することで、記憶能の向上に資することが明らかになりました。
 これまで動物試験では結果が得られていましたが、人間を対象としたゆっくりとしたペースのウォーキングやヨガ、太極拳のような超低強度運動が海馬を刺激し、機能を向上することを示した初めての研究成果です。